老後心配性の櫻田こずえです、皆さまごきげんよう!
先日バッハ君に退職金の予定額を会社に確認してもらって、サラリーマンの偉大さを思い知りました。すごい。
お財布は完全に別々で、共有資産も一切持たない子なし共働きバッハ家は、ようやく老後までのお金まわりの情報を共有。
これで、老後ふたりの資産が「現在時点で」だいたいどうなるのかだけは、ざっくりとですが把握できました。
さて、自分の不甲斐なさを思い知っただけではマズイので、フリーランス(個人事業主)主婦子なし貯金少なめ櫻田は、
・ほぼ国民年金だけで少ない年金 → iDeCo個人型確定拠出年金
・退職金ゼロ → 80歳まで働き続ける&小規模企業共済
という2つの制度を利用して、自分で積み立てていくことにしました。
iDeCoについてはこちら:iDeCo個人型確定拠出年金記事一覧
サラリーマンの退職金も、言ってみれば「本来現在もらえるお金を会社が預かっていて辞める時に払い出せる」と考えるならば、フリーランスも自分でせっせと積み立ててればいい。
さらに、今話題のiDeCo同様、小規模企業共済にも税法上のメリットが大きいので、2017年の今年から積立てを始めました。
小規模企業共済制度
■ 小規模企業共済制度とは
・概要&トクだけしてソンしないためのポイント
■ メリット
・掛金が全額所得控除になる(超節税効果!)
・受取時は「退職所得控除」を利用することができる
■ 懸念事項&解決
・人生行き詰まって解約したい時は、積み立てた額未満しか帰って来ないんでしょ?
・家計が苦しい・・・積立て金額を下げられる?
・法人なりした場合「解約手当金」になって元本割れするの?
・私80歳まで仕事したいんだけど・・・80歳まで受け取れないの?
■ デメリット
・資金運用という意味では魅力はない
■ iDeCo個人型年金との比較(これは次回)
・類似点
・相違点
・併用の際の注意点
小規模企業共済制度とは
独立行政法人である、中小企業基盤整備機構が運営している制度で、個人事業主や小規模企業が、退職・廃業時の生活資金等を、共済として皆で積み立てておこうね、っていう制度です。
中小機構:小規模企業共済 制度の紹介
H28年3月末で約165.7万件。一時期「運用ヤバくね?」となっていたようですが、昨今では取り戻して来たようです。
資産運用の状況はホームページで確認できます。
・資産運用の状況
ちなみに、年金としても退職金として一括でも、併用もできるのは(条件あり)iDeCoと一緒。
・トクだけしてソンしないためのポイントを一言で言えば
始めたらとにかく続ける、減額(1,000円/月まで)してでも続ければOK!
#保証はありません
ここでちょっと基礎知識 〜共済金(解約手当金)についての個人事業主の場合〜
受け取るお金にはこんな名前がついています。
・共済金A:廃業・死亡(一番率が高い)
・共済金B:老齢給付65歳以上(Aよりちょっと低い)
・準共済金:法人成り関連等(ほぼ=積み立て額)
・解約手当金:任意解約等(20年間は積み立て額より低い)
メリット
・掛金が全額所得控除になる(超節税効果!)
中小機構:掛金の全額が所得控除になるということですが、どのくらいの節税になりますか。
これはiDeCo個人型確定拠出年金と一緒で、税額(所得税や住民税)算出の元となる所得金額から、積立てた分全額控除されます。申告で言うところの、基礎控除とかと一緒の枠です(国民健康保険には残念ながら影響なし)
櫻田は2万円とチマチマ始めることにしましたが、年24万円が所得控除となるので、一般的な2割計算なら4.8万/年 税金が戻って来ることになります。それを20年続けたら、96万の節税ですよ!!!!!(所得が多ければもっと節税できるし、少なければあまり節税になりません)
#イメージです
どんな投資より「確実」なのです。
・受取時は「退職所得控除」を利用することができる
掛ける時に税金が安くなっても、お金を受け取る時に税金がかかっては、全くもって意味がない!
しかしそこは「退職所得控除」の適用があるので大丈夫。
退職所得控除(基本は積立て年数×40万円)未満の額を毎年積み立てていれば(櫻田は年24万円)、受け取るときも全額控除対象となるから税金がかからない!
中小機構:共済金(解約手当金)を受け取った場合、どのような税金がかかりますか。
国税庁:退職金を受け取ったとき(退職所得)
また、iDeCo個人型確定拠出年金との控除の兼ね合いについて悩みましたが、これは大変長くなるので別途。ちょっとした工夫が必要そうです。
懸念事項
・人生行き詰まって解約したい時は、支払った額未満しか帰って来ないんでしょ?
→60歳未満でも「損をせずに」受け取る方法がある。
iDeCoは60歳未満で受け取ることはできませんが、小規模企業共済には60歳未満でも受け取る方法があると言えばあります。
普通に「解約します!」と言ってやめると、保険と同じように解約手数料のようなものが掛かり、
積み立てた額>受取額 元本割れ!
#解約手当金は、掛金納付月数に応じて、掛金合計額の80%~120%相当額がお受け取りいただけます。掛金納付月数が、240ヶ月(20年)未満の場合は、掛金合計額を下回ります。
中小機構:解約手当金の額の算定方法 より
となりますが「個人事業を廃業」した場合、20年未満でも5年でも共済金Aとして満額受け取ることができ、
積み立てた額<受取額
となります。#1年未満NGとかありますが
60歳まで受け取れないって、何が怖いってその間に自分が働けなくなったり、経済的に辛くなったり、まとまったお金が必要になった時だと思うんですよ。
個人で本当に「事業」をされている方は別だと思いますが、櫻田のようなへっぽこフリーランスの場合、そういう時って=個人事業やってる場合じゃないバイトでもしろ!ってなるかな〜と。
だったら、その時「廃業」して(実は遠い昔に個人事業を廃業したことがあるが、手続きは紙一枚。)退職金として「共済金A」を受取り、再び個人事業主として働ける環境が整うことがあったら、新たに開業すればいいと。そうすれば、積み立てた額より受取が少なくなることはないですから。
そう税理士さんに説明されて、すっごい安心しました。
・家計が苦しい・・・積立て金額を下げられる?
→以前は難しかったが、今は簡単!
以前は事業が立ち行かなくなった的なことを証明するする必要があり、手続きとしては大変らしかったのですが・・・平成28年に改正があり紙一枚で減額できるようになりました。
理由を問わず、ご契約者さまのご希望に応じて減額をしていただくことができます。
減額理由が不要になりましたので、減額理由を委託機関で確認してもらう必要もありません。
中小機構:掛金月額の減額のお手続きが簡易になりました より
加入者を増やすために変更したのでしょうか・・・こういうポジティブな変更ならいいですが、実はもっと大きなデメリットが隠れていたり、将来的に大きな変更があったりするリスクはありますよねぇ。
現金をただ持っているのもリスクですが、制度を利用するのもそれはそれでリスクがありますよね。
ちなみに毎月の掛金は1,000円〜70,000円の範囲で決められます。
中小機構:掛金について
・法人なりした場合「解約手当金」になって元本割れするの?
そんなことが説明パンフレットに書いてあって非常に焦りましたが、櫻田の場合は「一億万が一」なんですが、法人成りした場合、その時点で解約すると「解約手当金」を受け取ることになると。
中小機構:解約手当金の受取手続きの流れ(個人事業の法人成り(役員就任・小規模企業者)の場合)
もしそうなったら、一時所得で税金かかるわ、櫻田の場合は20年未満確定なので、積立てた額>受取額 つまり「元本割れ」 確定するわ、もう踏んだり蹴ったりなんですよ。
でも、よくよく調べてみたら、作る会社の規模が「小規模企業」かどうかで変わるのですが(参考:加入資格)
■ 小規模企業以上の大きな会社=準共済金を受け取る(廃業よりレートは低いが元本割れなし)
中小機構:共済金の受取手続きの流れ(個人事業の法人成り(役員就任・小規模企業者以外)の場合)
■ 小規模企業以下の小さな会社=引き続き加入し続ける
中小機構:個人事業を法人成りして、その法人の役員に就任した後に共済契約を続ける場合、どのような手続きをすればよいですか。
そうなんです、いずれにしろどちらかを選べば元本割れしません♪
参考にさせて頂いたブログ:
なにごとも経験「小規模企業共済制度のメリットを生かし、節税しながら退職金を作ろう!」
ま、法人なりの可能性ないですけどね、一応年のため。
・私80歳まで仕事したいんだけど・・・80歳まで受け取れないの?死ぬまで働きたいときは?
個人事業を廃業した場合の共済金Aより若干低くなりますが、65歳から共済金Bを受け取ることができます。(条件あり)
これで安心して申込をしました。
デメリット
・資金運用という意味では魅力はない
「予定利率」は着々と大幅右肩下がりです。
【これまでの変更状況】
平成8年4月~ それまでの「6.6%」から「4.0%」に変更
平成12年4月~ それまでの「4.0%」から「2.5%」に変更
平成16年4月~ それまでの「2.5%」から「1.0%」に変更
中小機構:共済金の額の算定方法
資産運用としてはさっぱりイケてないですね。
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また、今回しらべたことをもとに、税理士さんに「本当にこれが正しいかどうか」確認してもらおうと思っています。間違っている部分、勘違いしている部分、大いにあると思うんです。
また、制度は日々変わって行きますし、あくまで参考まで。