おばあちゃんとケンカをした日

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今日おばあちゃんとケンカをした。
#岡山で周囲の親戚の方に助けてもらいながら一人暮らしする、
#91歳のおばあちゃんの家に滞在しています。

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一日中、私のやることなすことに、いちいちいちゃんもんを付けて来る。それはいつものことだけど、今日はなんだかトゲトゲしい。

午前中、他の人がする予定だったけどできなくなったお盆の祭壇準備を、見よう見まねで、おばあちゃんに聞きながら作っていた。複雑な事情もあり難しいし、何しろ何がどこにあって、どこに何を置けばいいのか良く分からない。(完璧に出すと仕舞うのが面倒なので、それなりに作って欲しいという要望とか、お金とか絡んで)

なんとか作ってお花を買って来たら、長さとかお花の種類がダメだったみたいで(お花の種類で親戚から複数のアドバイスがあり、それもまたややこしくしてて)、「あーこりゃもう失敗だ。あーもったいない。」と言われて、悲しくて涙が出て来て、こともあろうに声を荒げてしまった。

失敗は申し訳ないと思うけれど、私も分からないながらに精一杯やってる。おばあちゃんに喜んでもらいたくて、花屋で沢山迷って買って来た。それをそんな言い方をしなくてもいいでしょ!そうやっていつも、お母さんや親戚のおばさんにも・・・相手の気持ちを理解する努力をしてよっ!

なんか説教まで偉そうにしてる自分。あぁ、落ち着かないとまずいな。

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私はお花を買い替えに行くからと家を出た。車の中でひとり反省会をして家に帰って夕ご飯を作っていたら、おばあちゃんが散歩から帰って来た。

「ごめんな・ごめんなさい」

ふたりで同時に謝って、そして涙があふれて来た。
夜ご飯はおばあちゃんの好きなものを心を込めて作って、楽しく二人で食べた。

「こずえの作るご飯はいつも美味しいなぁ、明日から・・・。」

そう、明日私はおばあちゃんの家を発つのだ。

おばあちゃんは日記をつけているらしく、夜、照れくさそうに見せてくれた。

>1日こずえさんに悪いことばかりいって、こうかいしています。ごめんなさい。

91歳の文字で、今日の日記にそう書いてあって、また涙が出て来た。ここに来たその日から昨日までの日記は、私への感謝の言葉で溢れていた。

そして、やっと気づいた。

明日私が帰ってしまうのが、さみしいんだ。さみしくて、イライラして、悲しくて、心配で、どうしようもなくて、その気持ちを私にぶつける以外、おばあちゃんには方法がなかったんだ。

相手の気持ちを理解していなかったのは、私の方なんだ。

・・・・・ごめんね、ごめんね・・・・・涙が止まらなくて、お風呂に入ろうとしているおばあちゃんの肩で泣いて、おばあちゃんは困った顔をしながら、ずっと立っていてくれた。謝っているというより、41歳が91歳にあやしてもらっているようだった。

いつまでも、私はおばあちゃんの孫なのだ。

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さみしいのはおばあちゃんだけじゃなくて、私もさみしい。ふたりがとてもさみしいのは、一週間がとても楽しくあたたかく充実していたことの裏返しで、だからこそ胸を締め付けられるようでいながら、あたたかい。

心が通い合った今日のことを永遠に忘れない。

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#2人でハーゲンダッツストロベリーを食べるの図。
#ちなみに、投稿はこの「今日」の翌日です。

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