日本を代表するアートディレクター、佐藤可士和さんがなぜ整理術?
美大卒で博報堂に勤めていた方。
ユニクロ、スマップ、国立新美術館・・・あーもう、有名過ぎる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/佐藤可士和
だけど、アートな人だよね?整理術とかっていう感じじゃないんじゃないの?
で、ご本人のお写真が、ちょっと気取った感じというか、なんか、
この人あんまり好きじゃないなーって勝手に思っていて・・ごめんなさい。
ですが、最近「お片づけ」の本を読んで感銘を受けていた所に、
このフレーズが目に入ったので、本書を手に取ってみました。
整理というのは、価値観を変えてしまうほどのものすごい力を秘めているのです。
「整理する」ということが、単に捨ててスッキリするだけではない、
ということは分かっていたのですが、価値観を変えてしまうほど、と。
まあ、大げさだろうなと思ったり、なんでアートディレクターが整理術?
と思ったりしつつ、中古本をぽちっとな。
アートディレクター=ドクター
相手の問題を解決する仕事
解決策をかたちにする際にはじめて、デザインというクリエイティブの力を使うわけです。
ふーん、なんかいいこと言うんじゃん(生意気にごめんなさい)と思って、
付箋を貼りながら読んでいたら、付箋だらけになりました。いいわこの本。
もの凄く頭のいい人というか、ロジカルシンキングな人。
彼の今までの仕事の裏話も織り交ぜつつだけど、ほんっとにスッキリ整理された内容で、
もっと、アート系の、情熱やひらめきだけの本、人だと思ってました、すみません。
答えはいつも、自分ではなく相手のなかにあるからです。
それを引き出すために、相手の思いを整理するということが、
すごく重要になってくるのです。
時代に乗ったキャッチーなコピーや、派手なビジュアル、大胆な広告の使い方・・
を一方的に提案するようなお仕事だと思っていました、広告のお仕事って。
丁寧に丁寧に、クライアントの問題を把握し、整理し、課題を洗い出し、
解決案を提案していく彼の仕事っぷりは、
正に一流のコンサルタントで、感動すら覚えました。
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最近、断捨離等にハマっていたら、アンチ断捨離的な文章も目に付くように。
確かに、捨てることが目的じゃないし、何でも捨てりゃいいってワケじゃない。
決して、「捨てる」ことが目的なのではありません。あくまでも手段なのです。「何のために捨てるのか」といえば、本当に大事なものを決めるため。そして、大事なものを、より大切に扱うためなのです。
捨てる本や断捨離本の著者は、上記の点を強調しているはずなのに、
メディアでキャッチーなコピーだけが一人歩きして、
うわっつらだけ読んで実行している人達や、聞きかじりの人が増えてしまって、
誤解され、アンチ断捨離的な文章が見られるようになったんだと思います。
「断捨離ベーシック」やましたひでこ監修★レビュー
https://imasarabijin.com/yamashita-hideko-danshari-basic.html
「人生がときめく片付けの魔法」近藤麻理恵★衝撃!
https://imasarabijin.com/kondo-marie-jinseigatokimeku1.html/
断捨離批判をする人には、きちんと断捨離関係の本を読んで理解してるのかな?
って疑問に思うし、中途半端に実施して挫折する人にならないよう、
自分も捨てることの本質を見誤らないようにしなきゃと思っています。
また、こんまりさんも、ひでこさんも、捨てられないのは、
未来や過去への不安から、と言いますが、同じことが書いてありました。
捨てることは、不安との闘い
いつ必要になるかわからないものより、いまを大事にしたほうが、どれだけ有意義かわかりません。
捨てられないのは、過去や未来にしがみついているからで、「いま」を生きていない。
「いま」の「自分」を大切にしなきゃって、益々思いました。
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ビジネス書や自己啓発の本も大量に読みますが、
感銘を受ける本って、何か共通する部分があって、そこが櫻田を惹きつける。
自分もいつか、仕事や生活の中でそれを見つけ、自分のものにし、
そして、自分の言葉でそれを表現したいって、強く思います。
「それ」はきっと、天才だけが得られるものではなくて、
同じことを1,000回繰り返すとか、10年間考え続けるとか、徹底的に調べつくすとか、やり続けるとか、
そういう、努力とか根性とかの延長線上にあるような気がして。
あ、脱線した。
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そんな彼の整理術は、自分にも応用できるように、しっかりフレーム化されています。
空間・情報・思考 それぞれステップに分けて、以下の順序で取り組みます。
1.状況把握
2.視点導入
3.課題設定
最大のポイントは、視点を見つけること。
ビジョンを導き出す作業でもあったりします。
詳細は本を読んで見て下さい。
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ということで、早速櫻田もこのステップを取り入れてみました。
櫻田、最近自分のタスク管理や時間管理が破綻していて、
折角お誕生日ステイで長期目標が明確になっているのに、
日々いろんなものに流されて、溺れそうに、いや、溺れて苦しくて辛くって、
実は、藁をもすがる思いで、この本を手に取ったのです。
なので、クライアントは自分自身で、問題は、仕事やプライベートがごっちゃになって、
混乱して、作業を効率的に進められない、
焦って空回りするばかりの毎日をどうにかしたい、という案件。
それを、佐藤可士和さんのフレームに従って、超整理してみました。
1.状況把握
問題に思っていることを全て書き出す(仕事/プライベート)
それをグルーピングする
とにかく書き出しました。
現状は、とにかくやりたいことがあり過ぎて、でもタスク管理ができていなくて、
時間がない、自分は何もできていないと焦るばかり・・・という悪循環。
また、日常にムリ・ムダ・ムラが溢れていて、そんな自分にイライラしてしまう。
2.視点導入
グループにプライオリティをつける 漏れダブりに気をつける
因果関係を明確にし、本質を見つける
(引いて見つめる、思い込みを捨てる 仮説を立てる)
丸一日使っていろいろ書き出したものを、眺めて、分解して、再構築していたら、
いろんな因果関係が見えて来て、問題の本質は、
「達成感」が感じられていないこと、だという事が分かりました。
3.課題設定
本質に対して課題を設定する→取り組む
そこで、自分をきちんと整理してコントロールしている感覚を取り戻し、
達成感を感じられるシステムを作り、
一歩ずつお誕生日ノートに書いた80歳の自分に近づいている実感を得られるよう、
今、悩みながら環境作りをしています。
企業に勤めていれば、嫌でもやらされますよね、5年スパン位の目標、
今年の木曜、達成すべきことと、どうすればそれを達成できるのか、
そして、4半期毎の面談で進捗を確認して、上手くいかなければ対策を考え・・・
それをお誕生日ノートと合わせて自分でやるような感じです。
ゆえに、ここ数日ブログの更新が後回しになってしまい、
書きたいことは沢山あるのに、書けておらず・・・・
しばらく更新頻度が下がるかもしれませんが、
あたたかく見守って頂ければ幸いです。
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整理術はすべてに通ず。
部屋が散らかりがちな人も、いい企画書が作れないと悩んでいる人も、
プレゼンテーションが上達しないという人も、ぜひトライしてみてください。
しばらく佐藤可士和さんの本を何冊か読んでみたいと思います。
いい本と、いい人と出会いました。