老後破産しないためのお金の教科書★長生き&インフレリスクを学ぶ

老後破産とか聞くと、そこはかとない恐怖を感じる櫻田こずえです、皆さまごきげんよう!←こういうヤツが騙される

ということで、「老後破産」とタイトルに付いた本を4,5冊眺めてみて、面白いと思ったこちらを読んでみました。



お金や老後の話って、価値観や状況よって千差万別だから、どうしても「それも正しいけどこれも正しいから、これくらいがまあいと思うんですけどごにょごにょ」っていう弱い主張になりがちかと思うのですが、この本は、「私の価値観と仮に設定した状況では、これが正しいです。」と、スパッと言ってくれるのがスッキリ分かりやすい。

ちなみに、その価値観と仮に設定した状況とは、

価値観:老後破産しないためには「長生き・インフレ」というリスクに備えることが一番大切
状況:それなりの企業のサラリーマンと専業主婦の妻(じゃ無い場合も少しあり)

インフレリスク:モノの価格が上がって、相対的にお金の価値が下がること。
Wikipedida:インフレリスク

例えば、持ち家か賃貸かっていうのは人それぞれで正解がないけれど、この本は「長生きしてインフレが起きる場合のリスク回避」を前提としているから、持ち家を持つべし!とスパッと結論される。(長期間、インフレと共にどんどん上がって行く家賃を払い続けるのはソン。)



変にエッセイっぽいところや自分語り的な部分も少なく、無機質でバッサリな感じが好みです。

第一章の一(3ページ分)を読めば、内容が大体分かる明瞭簡潔さ!

第一章ではじめに結論部分を簡潔に記しておきますので、と、2ページちょいでまとめた上で、

結論は、以上です。第4章に資産運用の具体例を示してありますので、急ぐ方は、先にそちらをご覧頂いても結構です。

という(読む人の怠け心を見透かした)潔さが気持ち良い。立ち読む際はまず1-1、です。

第一章:老後に対する心がまえ
第二章:公的年金の基本を押さえる
第三章:運用対象の基礎知識
第四章:資産運用の具体例
第五章:機動的な運用の留意点
第六章:その他の留意点
第七章:家族の幸せを考えた終活

第一章で基本的な著者の考えの枠組みを理解し(ここが何度も声に出して読みたいレベル)、二章以降では具体的な知識を教えてくれます。知識的な部分については、他の本にも書いてあることもあると思いますが、何度も読んで定着させたいと思っているので、ありがたい。

第四章は資産運用の具体例が、FPが良く使うキャッシュフロー表等で具体的に挙げられているので、自分でも考えてみることができます。

日本FP協会の「便利ツール」の「家系のキャッシュフロー表」的な

また、どんな金融商品が「長生き」「インフレ」リスクに強いか表にされていたりして結構具体的に参考になりますが、「ここの会社のこの商品を!」という宣伝はありません。

必ずもうかる話・必ずトクする選択は無い

年金受給を70歳まで待て(そうすれば、受け取る年金額が増え、長生きした時にお得)という著者の提案に「もし長生きできなかったらどうする?」というツッコミを想定して、

「長生きをしたり、インフレが来れば得をするが、長生きをしなかったり、インフレが来なければ損をする」という賭けをしろ

と!びっくり!でも、そう、

「長生きをしても早死にしても得をする」などという選択肢があるはずはない。

んですよね・・・イタタタタ・・・・。

優先順位を決めるべし、旨い話はない、と分かっていても、これがなかなか受け入れられないし「どうにか全てのリスクを回避して上手い事いかないかな、誰か教えて!」って思ってしまう。

そして、随所で「自分で考えなさい!思考停止はダメ!」と喝を入れてくれます。



#でも、答えだけ知りたい・・・。

この本で特にメモしたこと

・「少子高齢化で年金が破綻して受け取れなくなる・日本政府は財政赤字が大き過ぎて破産する」といったリスクについては、可能性は小さいと著者や多数のプロが考えている。

・預貯金はインフレリスクを回避できない、と声に出して10回言ってみようと思った。

・年金は強力なインフレ対策。ゆえに、受取開始を出来るだけ遅らせて、受取額を増額すべき。(マクロ経済スライドというリスクはあるが)

・アドバイスを受けるときは、その人の利益は何かという視点を持って聞く。

・良く売れている(投資・保険)商品だから安心して買おうはダメ←いつもそう

・老後の生活費に1億円必要は正しいが、1億円の貯金が必要、ではない。

・借金の返済が一番高利回りの資金運用

やること

この本に触発されて、具体的にアクションを取りたいと思いました。

そう、行動に移さないと読んだだけじゃ意味がない!

・夫婦の「ねんきん定期便」で想定受取額を確認。曖昧なので。
(夫婦合計22万円あれば、まずは安心らしい)

・年金受取時期を先送りした時の受取金額の増加を「ねんきんネット」で確認して実感してみる。

・家を買うことについてバッハ君と2人で考えてみる。

・全部現金預金という2人の現状がどんなリスクを負っているか2人で考えてみる。

・長生きリスクには「終身年金」がいいらしいので調べてみる。



でも、インフレ対策としての「投資」(儲けよう!ではなくて)というのは、リスクに対する恐怖が先立ってしまってなかなか踏み切れない・・・。

投資先の分散、時間分散、という概念が面白かったので、もう少し勉強したいと思っています。
なるべく長く働けとか、自分で考えるべき、勉強しなさい、そこはどうにかして下さい等、厳しいことを言った後の「頑張ってください。」という突き放してんだか応援してんだか分からない一言が、すごいツボでした。そうは言っても・・・とか許してくれない感じで(笑)

そう、読者におもねることのない、そういう意味では厳しい本でした。他の著書も読んでみたいし、ちょっとファンになりました。

塚崎先生の公式アメブロブログ(すごいおカタい感じが、またいい)

でも、今をときめく山崎さんとか大江さんとかの方が、一般ウケはいいのだろうなぁ。