人生の意味の心理学★岸見一郎 サクッとアドラー心理学の概要を掴む2/2

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アドラー心理学をまとめておきたいなーと思って手に取ったNHKテキスト。
読めば読む程、学問というよりも、実用的な感じがして来ます。実用的な学問!

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人生の意味の心理学★岸見一郎 サクッとアドラー心理学の概要を掴む1/2
では、1章、2章に続いて、3,4章を自分なりにまとめさせて下さいませ。

3章:対人関係を転換する

・人間の悩みは全て人間関係の悩み

他者と関わらなければ摩擦も苦悩も生まれない。
だから、摩擦を恐れる人は「他者と関わりを持たない」という目的のために、他者を敵と見なすようになる。(目的論)そして、他者を敵ととらえる考え方が、人間関係の悩みを作り出している。

しかし、生きる喜びや幸せも対人関係の中でしか得ることはできない。摩擦や苦悩ではなく、他者との関係の中で幸せを感じるためには、他者を敵と捉えずに関わるためには、何を変えればいいのか。

・承認欲求や自己中から脱却し、対人関係を転換する3つの方法。

自分を認めて欲しいという承認欲求や、世界の中心に自分がいたい(甘やかされた子供に多い)という意識から、他者はそれを脅かす敵と捉えてしまう。

例えば、注目されたい子供は、おねしょをすれば、注目を引き、人を仕えさせ、昼も夜も親を自分に注目させることで、他人を支配出来ると考える。

そのまま大人になれば、人の注目を集め認められないと、逆に不登校や非行で、親の注目を一身に集めようとしたり、すぐに癇癪を起こすように育ってしまう。

そんな状況から脱却するための3つの方法。

1)他者に感心を持つ
人にどう見られているか気になるのは、他者への関心とは真逆に、自分にしか感心がない証拠。他人の心で見、感じられるように。

2)他者は自分の期待を満たす為に生きているのではないことを知る
他者から良く思われようとして他者の期待を満たそうとする人は、自分の人生ではなく、他者の人生を生きることになる。摩擦を恐れず否定を恐れず自分の人生を生きるなら、他者の承認を必要としなくなる。

3)課題の分離をする
最終的な結末が誰に降り掛かるか、その責任を最終的に誰が引き受けなければならないかを考えれば、それが誰の課題かそれが誰の課題か分かる。不登校は子供の課題。親の課題ではないから、過剰な立ち入りはNG。その代わり(4章で説明する)「勇気づけ」を。

対人関係のトラブルは、人の課題に土足で踏み込むこと、踏み込まれることから起こる。

では、一歩進んで、他者との関係性の中に「入って」行くには、どうすればいいのか。

4章:自分と他者を勇気づける

・「共同体感覚」を持ち、共同体に貢献する

他者を仲間と見ている人は、その仲間である他者に貢献し、貢献感を持つことができる。その貢献観から、「自分に価値が有る」と思うことができ、対人関係に入って行く勇気を持つことができる。

人生の意味は全体への貢献、共同体感覚を持つこと。

・共同体感覚を持つための、3つの観点

1)自己受容(普通であることの勇気)
自分に価値があると思える時だけ、勇気を持てる。「自分は特別によくなくても、わるくなくてもよい(価値が有る)」と考えることがポイント。

2)他者貢献
価値は何も特別なものではなく、誰もが存在レベルで他者に貢献できる。生きているだけで、あなたは誰かに貢献している。

3)他者信頼
信用:条件付きで人を信じる
信頼:無条件で人を信じる←こっち

そして、円環構造、ぐーるぐる。

自分を受け入れることができるためには、貢献観が必要。「貢献感」を持つことができれば、承認欲求や中心にいたいという感情は消え、自分を受けいれることができる。貢献観を持てるためには、他者が敵ではなく、仲間であると信頼できることが必要。他者を受け入れるためには、まず自分を受け入れることが必要。

子供に対しても、全ての人間は対等な横の関係にあると考える。褒めるのでも叱る(上から目線)のでもなく、感謝する、貢献感を持たせる→人生の課題に立ち向かう勇気づけ


人は誰にも何にも支配されない。親にも、過去の経験にも、どんなふうに育ったかにも。結局は自分がどう意味付けるか、なのだ。

どう意味付けるかを決める価値体系「ライフスタイル」はいつでも変えられ、それを変えることで人は、今すぐここで、幸せになることができる。

何が与えられているかばかりに注目し、自分の不幸を嘆き、能力に限界があると考えたい人は多いが、大切なのは何が与えられているかではなく、与えられているものをどう意味付け、どう使うか。

そのためには、自己受容し、他者を信頼し、他者に貢献しているという「共同体感覚」を持つことが、大切なベースになる。

まとめて力尽きました。思うことも多く、改めて感想を書かせて頂きます。
アドラー心理学を世に届けて下さった岸見先生に感謝しつつ。

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