近所の野良&飼い猫は殆ど把握している、櫻田こずえです、皆さまごきげんよう!
さて皆さま、野良猫の「耳カット」ってご存知ですか?不妊去勢手術をした証拠に、耳をカットすることなんだそう。
最初聞いた時はちょっとかわいそうに思いましたが、その目的を伺って納得しました。
公益団体どうぶつ基金:さくらねこ♥TNR活動
今日、たまたまお会いした野良猫救済活動をされているCさんから教えて頂きましたので、突然ですがそのCさんのお話を伺います!
#猫の飼い方、野良猫について等、いろんな意見をお持ちの方がいらっしゃると思います。これはあくまで一つの考え方を主張するものであり、他の考え方を否定するものではありません。
野良猫協会会長を夢見た少女
もともと猫が好きだったんです。野良猫を拾って来ては怒られて・・・自宅では飼えなくて、祖母の家で飼っていました。大人になったら「野良猫協会会長になる!」と、漠然と思ってました。
そんなもの存在しないんですけど、勝手に(笑) でも、それからずっと猫からは遠ざかっていたんですよ。
獣医学部に入った娘のために猫を飼うことに
また飼い始めたのは、娘が獣医学部に入ってから。娘はずっと犬を飼いたいと言っていたのですが、私は仕事もしているのでペットは飼えないと言い続けていて・・・でも、獣医学部にいてペットを飼ったことがないっていうのはかわいそうだなと思って。
それで、ペットショップではなく、里親募集サイトで犬を探すようになりました。でも、子供が「私が散歩するから犬飼って!」っていうのは、絶対守られないのは知っていました。
やっぱりね(笑) 仕事の関係で私が散歩出来ない日も多いだろうと分かっていて、それでは犬がかわいそうなので、猫を飼おうということになりました。
そして、里親団体さんから猫をもらって来たのですが、1匹しかダメって言ってたのが、ボランティアさんのどうしても!に押されて、もう1匹引き取ることになって・・・。
でも、その1匹が脱走してしまったんです。
脱走猫を探した26日間で知った、野良猫の厳しい現実
その子は簡単に捕まえられるような子じゃないので、捕獲器を近所にかけて探すことになりました。そうしたら、毎日毎日、山のように野良猫が入って来たんです。
元気な子もいれば、傷ついていたり、栄養失調だったり、病気で息も絶え絶えな子もいて、野良猫の悲惨な現状を初めて知りました。
ほとんどは不妊去勢手術をしていない猫ばかりで、そのまま返しては、どんどんまた不幸な野良猫が増えてしまうだけなので、自分のコストで手当や手術をしていました。
自分の子はなかなか見つかりませんでしたが、周辺の野良猫を大方保護したり不妊去勢手術したところで、とうとう見つかりました。脱走してから26日経過していました。
詳しくはこちら→新米野良猫ボラ奮闘記
#やっと再会出来た龍馬君の実際の写真です。
「えさやりさん」と地域社会と野良猫と
それから、平和に半年ほど過ぎた頃、20匹くらい野良猫が集まっている場所があることに気付きました。猫を飼い、脱走した猫を探すようになってから、猫目線になったんでしょうね、今までは気付きませんでした。
そこには、野良猫にエサを与えている「えさやりさん」がいたんです。
でもね、みんな手術してないから、どんどん増えちゃう。それに、野良猫が集まっていると、捨てに来る人がいて、どんどん増えてしまう。
えさやりさんも、不妊去勢手術をしなきゃいけないのは分かっていても、エサ代もかさむし、もうこれ以上はお金は出せないって言うんです。でも放っておけないから、エサだけやり続ける・・・そんな状況でした。
そこには3匹、人慣れした猫がいたんです。人慣れした子は、放っておくと悪い人に連れて行かれて虐待されたりしまいがちなので、放っておけなくて。仕事関係の知り合いに、猫を15匹くらい保護している人がいて「とにかくまずは保護してあげて、里親探してあげて。最終的にどうしようもなくなったら、私が引き取るから。」って言ってもらって、不妊去勢手術は自腹でして保護しました。
結局知らない人には託せなくて・・・2匹はこの方に、1匹は自分で里親になりました。
そこから野良猫を見つけては、不妊去勢手術をさせて、元の場所に戻す活動(TNR)が始まって、人慣れした子は保護して里親探しをする、という活動が始まりました。3年くらいで30-40匹不妊去勢手術をしました。8匹里親を探し、5匹は現在募集中です。1匹は余命短く入院中です。
現在里親募集中の猫ちゃん
東京都 大田区 – 美猫姉妹 あいちゃん
活動はのゴールは「不幸な猫をこの世からなくすこと」
いえ、個人的にやっていて、団体等には入っていません。
不幸な猫をこの世から無くすことです。
殺処分ゼロを目標にするのも一つの方法ですが、それだけじゃダメなんです。殺処分される猫を100匹保健所から引き出して、狭いシェルターに閉じ込め、それで殺処分ゼロが達成されても意味が無い。
猫が動物の福祉に基づいて幸せな生活を送っている状態じゃないと意味が無いんです。
そもそもは、悪徳ペットショップやブリーダーが諸悪の根源です。責任を持って猫を飼うという人だけが猫を飼っていたら、不幸な猫は生まれない。そこに規制をかけて行こうと活動する団体もあります。その一方、地域社会と野良猫を守る、草の根活動をする人達もいる。多方面からの取り組みが行われています。世の中に不幸な猫がいなくなるまで、私はその草の根活動を続けて行きたいと思っています。
ネコジルシ(猫好きのためのSNSコミュニティ)でのCさんの日記
不幸な猫、不幸な動物を減らすために、私たちにできること
まず、不妊去勢手術していない飼い猫は外に出したらダメ。野良猫に子供を産ませてしまうから。そうじゃなくても、病気をもらったり、ケガをしたり、糞尿で地域社会に迷惑をかけることにもなります。それにね、飼い猫にどんどん子供を産ませて、そして生まれましたあげます、引き取ってください、じゃなくて、飼えないなら不妊去勢手術をきちんとしなさいと飼い主さんに言いたいですね。
まずは正しい知識を身につけてもらうこと。耳カットの意味を知っただけでも、第一歩。それから、活動をしている団体や個人に資金援助してくれることも、非常にありがたいです。
こんな取り組みをしている団体もあるんですよ。
NPO団体ねこだすけ
皆でお金を出し合って「地域猫」として猫と共生していこうという取り組みをしている団体。
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櫻田の住んでいるマンションはペット禁止ですし、いきなり里親になることはできないけれど、今まで知らなかった猫と人間の世界を教えて頂いて、とても勉強になりました。
Cさん、ありがとうございました!