初めての歌舞伎座@東銀座〜なんだ歌舞伎って面白いじゃん!編〜

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42歳にして初めて歌舞伎の世界に足を踏み入れました櫻田こずえです、皆さまごきげんよう!

前回は歌舞伎観劇に関するいろいろをお話ししましたが、今回は歌舞伎そのものの感想です。

初めての歌舞伎座@東銀座〜グルメ&初心者情報編〜

七月大歌舞伎詳細 夜の部 4:45〜8:30

物語の参考サイトとか
中スポ:海老蔵、すさまじい集中力 歌舞伎座夜の部「駄右衛門花御所異聞」
オフィシャルっぽいサイト:【通し狂言 駄右衛門花御所異聞】平成29年7月 歌舞伎座公演(白狐役の勸玄君の姿も!)

さて、数日経っても脳裏に焼き付いて残っているのは・・・

海老蔵さんの大見得!眼力、オーラがヤバイ!

盛り上がりの最高潮で、身体の重心を舞台に落として足を踏ん張り、手を絶妙な位置に配置して空気を押しやり、目を見開いてぐわっと睨みつける、大見得を切った時の迫力が、海老蔵さん、とにかくすごかった。

こんなもんじゃないんだけど、参考まで。

顔から、身体から、何か出てる、確実に何か出してる。

これを出すために、小さな頃からずーっと修行されて来たのだろう。そして、その果てしなく長い時間をかけなければ、出すことが出来ないものなのだろう・・・圧っていうか、気迫っていうか、鬼気迫っていうか・・・ただただすごい。

一流の絵とか、一流の工芸品とか、一流のフラワーアレンジとか、一流の料理とか、一流のサービスとか・・・なぜそういうものって、「きれい・美味しい・嬉しい」を越えて、涙腺を刺激するような、心がギュッと掴まれるような「感動」を与えられるんだろう。

こちらに受容体(知識とか、好きとか)がなくても、理解とか感性とかを軽く越えて心にダイレクトにタッチしてくるから防ぎようがなくて、そういうものに触れると、自分が無防備にされてしまうような、感受性がむき出しになっているような、そんな丸裸な気分よもうっ!

海老蔵さんの歌舞伎は、櫻田にとってはまさにそんな衝撃でした。

体格もいいし、主役だからこそ、というのもあるのだろうけれど、普通にしてても他の人と違うオーラが出ていて、色気も漂うし・・いやもうとにかくスゴくてカッコ良かったんだってばさ!

それも一人三役で出ずっぱり。昼の部〜夜まで毎日続けるなんて、いやほんと普通じゃない、選ばれし者が、尋常じゃない努力をし続けて、それで維持できているんだなと。ブログを拝見していると、自分にムチ打って必死で努力して維持しているんだなと感じます。生命をかけてるんだなっていう。宗家に生まれたことに苦しんだこともあっただろうに・・・。

心から尊敬します。

あ、あとね、こういうの観ると、無性にチェロを弾きたくなります。芸能の持つ奥深い魅力に触れると、自分もそれを出したい、もっと上手になって人の心をっ・・・ってなるんですが、40歳からのんびり初めたもんで、まあ、ねぇ(笑)

大人になってからチェロをはじめました

セットにリアリティがないのは ・・・「らしさ」の追求

で、次に記憶に残っているのが、歌舞伎のセット。どことなくお遊戯会っぽい感じがしたんですよ。ミュージカルとか、舞台とかと比べると、リアリティが低いっていうか、ない。

それは、リアリティではなく「らしさ」を追求するところに芸術が極まっている、とのこと。

特に古典作品の大道具は、このような「定式」も含めて、リアルな表現よりも類型的で様式的な手法を用いることで、「その場面らしさ」を表現するという特徴があります。
歌舞伎への誘い:さまざまな情景の表現

写実的ではない究極の「らしさ」を追求する、というのは、歌舞伎を貫く基本的な考え方なのだそうです。

最初は「なんだこれ、ドリフのセットみたい。」とか思ってしまいましたが、その「らしさ」をシャワーのように浴びていると、歌舞伎の世界観というものに引きずり込まれて行きます。

不思議な魅力。

決めの時の画が超キレイッ←分かりにくい

劇中、要所要所で「はい、ここっ!」って感じに皆が動作を止め、ポーズを取るところがあるんですが、その度毎に舞台の上の全てのものが「完璧」に配置されるんですよ、人間も小道具も含めて。

その、これから決めポーズ入りますよ、っていうところから、キュッと止めて、ドヤッ!

着物のはね方とか、手の位置とか、首の角度とか、小道具の位置とか、舞台装置にかけた布の華やかさとか、のれんの垂れ方とか跳ね上がり具合とか、なんかそういうところまで。ドヤッ!

っとなる流れが、こう、いちいち「ドヤッ」「ほーっ」「ドヤッ」「ほーっ」ってなります。

そういう意味で、とても流れがリズミカルなんです。セリフややりとりのストーリー展開があって、三味線が入ったり、立ち回りが入ったり、踊りが入ったり・・・で、盛り上がって、じゃん!的な。

きっと、人間の集中力を維持する限界とか、飽きて来るタイミングとか、そういうのを経験的に積み上げて来て、出来上がった流れなんじゃないかなーと勝手に思ったり。

だからダレたり飽きたりしないんです。

女形の立ち居振舞が美しい!

男性が演じる「女形」の立ち居振舞が、イチイチ美しいのです。惚れるぞ危険。

ちょっと腰を落として、上半身は殆ど揺れることなく、すすすすーって歩いて、指先まで神経の行き届いた、柔らかな動きをする。

よく、宝塚の男役の方の言う、そのまま男性(女性)の身振りをしてもダメで、誇張して大げさにするからこそ、女性が演じる男性特有のカッコ良さ(男性が演じる女性特有の優雅さ)が出るのだと。

#きゃー!たった一枚の写真なのに匂い立つ女らしさ!櫻田も匂わせたい!

これこそ究極の「らしさ」の表現なんだな、これが歌舞伎の表現なんだなー、と、はい、歌舞伎の価値観がどんどん櫻田にインストールされていきます。

オヤジギャグとか、ハンバーガーとか、ボケとかネタとかめちゃめちゃ仕込まれててびっくり!

いやね、歌舞伎は「有り難く神妙に鑑賞する」「正座して日本の伝統文化を学ぶ」ものなので、楽しいとか笑えるとか、そいういうものはないのだと思っていました。(座席は椅子なんで正座はしないでください)

ところがどっこい、意外や意外、笑ったり驚いたりしてばかりでした。

志村けんのバカ殿様(失礼っ)みたいなシーンがあって、殿様&女中さんいっぱいで、くじ引きみたいなの楽しんでるシーンがあるんですが、次々と女中さんがくじのロープを引く・・・と、ハンバーガーが出て来たんですwww こういうぬいぐるみ的なやつがwww

何この「完成された伝統的な風景に、ふとぶっ込まれるハンバーガー」って。

引き当てた女中さんが、優雅にしかし残念そうに「海老バーガーが良かったのに」的なことを言うんですよ!海老蔵だけにww もう、ひっくり返るかと思った。

セリフの中にも小さなネタがいっぱい詰まっていて、さらには、花火、花吹雪、スモーク、回り舞台、雑技団みたいなバク転等、飽きない仕掛けがいっぱい。

その後屋敷が火事になって舞台が回転していく時は、ほんと、ドリフかと思って、上から金だらいが落ちて来ないか心配になるくらいでした。

もう書くの疲れて来た(読んで下さる方もおそらく・・・)のではしょりますが、音も素晴らしいんですよ。もちろん全て生演奏。

歌舞伎への誘い:音による表現

三味線に負けてはいられません、チェロの練習です(今週は1度も触れていない)。

 

 

後はね、やっぱり勸玄君の演技にはぐっと来るものがありました。

また、しっかりと大きな手で我が子を抱きしめて宙乗りする海老蔵さんの優しい眼差しもまた、大見得の時と負けず劣らず、観客の心を奪っていました。

白い衣装も神々しくて、本当に美しかったです。

なんか、応援したくなりますよね。

 

 

さて、今回はわりと新しい感じにアレンジしたものだったんじゃなかろうかと、素人的に勝手に思うのですが、初心者にはいろいろテンコ盛りで楽しくて良かったのかも♪

次は勧進帳みたいな、ザ・古典 な演目も観てみたいなと思いました。

もちろん海老蔵さんがいいなぁ←にわかファン状態

バッハ君とまた改めて・・・やはりグルメスポットは外せないので、東銀座の歌舞伎座にお邪魔したいと思います。

歌舞伎座オフィシャル:劇場はグルメ・お買い物スポット!

喫茶YOUの名物オムライス★チキンライスに覆い被さるでっぷりオムレツ福神漬け添え

次回のランチはアメリカンのサンドイッチで、夜は銀の塔のシチューだな。

 

 

歌舞伎を「初めて見た」という方は、きっと誰かしら歌舞伎好きの友人や知人と一緒に観に行ったことでしょう。これがとても面白く、ちょっとはまってしまった。さてそこで二度目三度目の歌舞伎を今度は1人で観に行こうと決意するとき、やはり何か指南書が欲しくなります! 本書はそんな「初回」の次のステップ、すなわち「裏を返す」ための歌舞伎ガイド本。

わ、その通り。まさに櫻田のための本だわこれ↓

#この眼力もスゴイ!

今度はチケット争奪も頑張らないと。

ちなみに9月の両国の相撲チケットはエントリーを済ませました。今度こそ当たるかな?

あと、ちょいと毛色は違いますが、OSK日本歌劇団にもちょっと興味が湧いてるところです。

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この記事の前編もどうぞ

初めての歌舞伎座@東銀座〜グルメ&初心者情報編〜

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