おばあちゃんと母

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櫻田がおばあちゃん家に一泊した後、日を置いて母が何泊かした。
親戚やいとこも、代わる代わる顔を出したりしているらしい。

母:こずえは良くしてくれた、料理も掃除も他の人とは違うって、おばあちゃん褒めてたわよ。

電話で母に言われた。
わ〜嬉しい〜良かった~。
しかし、次の一言でびっくりした。

母:どうせ私は料理も掃除も適当ですよっ。

吐き捨てるように。
そもそも、母の指令で一泊したのだし、
母のメンツのためにも、しっかりお勤めして頑張らねば、というのもあった。

母:親戚からも、明るくて元気で、評判良いみたいよ。ま、私は愛想が悪いですからね。

言葉に刺がある・・いや、刺といより、憤りというか、怒りというか・・。
もちろん、櫻田に向けられたものではなくて。

母は圧倒的に疲れている。
60代後半で、何度も岡山と埼玉を行ったり来たりも、相当身体にこたえているはず。
そして、お金のことや各種手続きで相当揉めている。
愚痴を言いたかったんだろうな、と思う。

さらに、母とおばあちゃんには確執がある。
おばあちゃんは、長男である伯父(入院中)が大好き。
お金でも、何でも、長男には差を付けるし甘い。この時代は男が偉かったというのもあるけど。
面倒なことは母に頼むようだし、小さい頃からいつも自分は汚れ役だったという話を、
母の口からぽろっと聞いたことがある。

櫻田は40歳になっても、母に褒められたい、好かれたいという、
子供のような気持ちがそれなりにある。
それは、母とて同じことなんじゃないかなと思う。
母は、自分の両親に認められていない、という気持ちが大きいと思うので、なおさら。

「よくやってくれて、ありがとう。」

その一言が、おばあちゃんから母へ出たらいいんだけど、
「どうせあんたは暇なんだから、岡山に通うのは当然。」というようなことを、
おばあちゃんは母に言ったらしい。

身体のあまり強くない母は、通うのにも限界があるし、
「おかあさん(おばあちゃん)ひとりでかわいそうだから・・」と、
私を派遣(笑)したのも、母なのにな・・・。

いろんなことに対する憤りが櫻田にぽろっと出たんだろうな。
そう、ぽろっと出ちゃうような存在になれたことが、今考えると嬉しい。
でも、その時は言葉に詰まって、うまく返事ができなかった。

櫻田:お母さん頑張ってるよ、自分だって年寄りなのに(笑)、疲れちゃうよ、ちゃんと休んでね。

櫻田は何も用事のない暇人だったので、
おばあちゃんにいろいろと世話を焼いてあげることができたけど、
母はいろんな手続きやおじさんの看病、親戚づきあいがあって、そうも行かない。

まあ、もともとあまり仲が良い方ではないし・・・。

そんなことだって分かっていると思うけど、
きっと、おばあちゃんだけでなく、いろんな所で、娘のくせにもっと来いとか、
兄の面倒を見ろとか、「お前はちゃんとやってない」的なことを言われて、
ぐっと耐えて来たのかもしれない。

実は、七夕には出そうと思っていたおばあちゃんへの手紙は出せていない・・・。
定形外だから郵便局に行かなきゃと思っている間に
「こずえは手紙もよこしてくれたけど、お前は・・・。」って、
母が言われちゃうのかも、ってヘンなこと考えちゃって、
郵便局で切手も貼ったんだけど、なんだか出しそびれてしまった。

母に一言、言ってから出そうかな・・。

母は呼び出されたようで、今朝また岡山へ行った。
手紙を託そうと思ったけど、昨日の今日で間に合わず、
飛行機のチケット取りかかりだけやった。

帰って来たら、実家に行ってゆっくり話を聞く時間を作ろう。
忙しいから来なくていいわよって、必ず言われるんだけど。
愚痴を聞くとか家事を手伝う・・・くらいしかできないのだけれど。

#おばあちゃんはおばあちゃんって感じだし、母は母かなっと思って、揃ってないけど。

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